同大の実験では、フジコー(北九州市)が販売する空気消臭除菌装置に使われる光触媒フィルターに同ウイルスを染み込ませたうえでLEDを照射したところ、最初は400万個あったウイルスが2時間後にはほぼ無くなった(減少率99・994%)という。
フジコー光触媒事業企画部の江藤武部長によると「光触媒はウイルスなどの分子結合自体を断ち切るので理論上、突然変異の影響もほぼ受けない」と説明。感染力の強いインド由来のデルタ株をはじめ変異株にも同様の効果が見込まれるのだという。
だからといって、光触媒フィルターの付いた空気消臭除菌装置を設置すればコロナに感染しない-というほど単純な話ではない。
しかし、一般的に除菌などに使われるアルコールや次亜塩素酸がウイルスや菌の種類によっては効かないケースもあるのに対して、光触媒はその種類にかかわらず有効性が確認されてきている。